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アクティブラーニングは学生が主役〜その3〜

国際学部の竹澤伸一教授による「アクティブラーニング」コラム第3回。近年教育業界で注目されているアクティブラーニングの先駆者として、本学でも積極的に授業に導入しています。

   


アクティブラーニングは学生が主役

「『授業』は『授業』だけで完結させては、もったいない!!」これが私の考え方です。つまり「授業」以外の場面で、その内容が使えないと意味がない、ということです。アクティブラーニングを手がけていると、ますますそう思います。これも日進キャンパスの事例です。学部全学年対象の教養の「授業」に「情報化社会と職業観」というものがあります。昨年度、前後期合わせて3コマ、受講者合計約400名の「授業」を担当しました。「職業観」をほんの一言で表現すると、「自分と企業(職業)のマッチングの追究」となります。少なくとも「名商大の教員としての私」はそうとらえています。ですから「授業」の終盤には、受講者1人1人がES(エントリーシート)を作成しました。1年生でも私をうならせるESを仕上げた学生もいました。「職業観の授業」の前半のクライマックスは、自己分析ツールを用いた演習でした。3~6人のグループワークで、「職業適性発見」につながる自己分析をするのです。ツール自体の詳細な説明は省きます。私は「ジョハリの窓」を活用しました。「開かれた自己」。これは自分も隣人も認めた「適性」。「隠された自己」。これは自分は認めているのに周囲は認めない「適性」。「盲点の自己」。これは自分が思いもよらないのに周囲が認めた「適性」。グループ内では、「開かれた自己」には安堵の溜息が漏れ、「隠された自己」には悲痛な嘆息が漏れ、「盲点の自己」には歓喜の雄叫び(?)が上がりました。特に「盲点・・」に気づかされ、「自己再発見」につながった学生が多数出たのです。その証拠は実に数日後から表れました。

日進キャンパスの私の研究室は、「授業・会議以外はすべてオフィスアワー」になっています。名商大に赴任して21か月目になりますが、12月4日現在延べ689名の学生が訪れています。「主役」である学生の訪問目的の7割がESの作成相談。学生との対話の中に、自分の中で消化した「自己分析による職業適性」がふんだんに登場しています。