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大学ランキングの常識

大学ランキング」とは、よく聞く言葉ですが恐らくその内容を正確に理解している方はほんの一握りではないでしょうか。まずランキングには「入口」と「出口」の二種類が存在します。

入口のランキングに相当するのは、予備校が実施する入学難易度ランキングです。これは、予備校が実施する模擬試験でのスコアと、大学別の過去の合格実績を比較して作成されたものです。このいわゆる偏差値ランキングの最大の弱点は「模擬試験」と各大学が実施する「入学試験」が同じ能力を測定できていると、仮定している点にあります。極端な例になりますが、サッカー(模試)が上手な受験生は同じ球技のラグビー(入試)も上手な傾向にあるはず、という仮定です。全否定はしませんが、日本では受験指導のガイドとして利用されています。

一方で世界の大学ランキングの大勢は「出口」に関するランキングです。欧米の大学は日本とは異なり、国境を越えて多くの学生を募集し、高等学校の教育課程で学修する内容も国によって変化しますので、共通の模擬試験を高校生に課すことが現実的ではありません。そこで教育の「付加価値」を数値化して幅広くアピールする必要が生まれ、大学の「教育力」そして「研究力」を多様な尺度を使って数値化して各大学の実力を比較されています。日本社会も国際交流の観点から「出口ランキング」で大学が評価される時代になってきています。