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アクティブラーニングの意味

小学校・中学校・高校ではアクティブラーニングによる授業の導入が進み、「アクティブラーニング」の授業を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。現在、小・中・高校だけでなく、大学においてもアクティブラーニングの導入が進められています。ではなぜ今、アクティブラーニングの導入が勧められているのでしょうか?

アクティブラーニングとは「参加者中心型の学修」を意味します。学修者が能動的に学修することにより、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた様々な能力の育成を図ります。 2017年12月に発表された、文部科学省の中央教育審議会大学分科会将来構想部会「今後の高等教育の将来像の提示に向けた論点整理」によりますと、高等教育では

  • 一般教育・共通教育と専門教育を通じた汎用的能力の育成
  • 強みとなる専門分野と幅広い視野を兼ね備えた人材の育成

を目標としています。 これは、学術研究や教育の発展、さまざまなモノがインターネットにつながり、それを「AI」が制御するようになる第4次産業革命、グローバル化など急速に進む社会全体の構造変化に対応するためです。つまり、現代社会を生き抜くスキルを身につける方法の一つとして、大学教育でもアクティブラーニングが注目を浴びるようになったのです。


では、アクティブラーニングの授業でこれらの力をつけるためには、どのようなポイントがあるのでしょうか。

アクティブラーニングは参加者中心型の授業ですので、参加者、つまり学生が授業を創り上げていきます。先生の役割は”講師”(レクチャー)ではなく”進行役”(ファシリテート)です。ファシリテーターはあくまで中立的な立場から議論の進行やサポートを行うことになり、極論を言えば授業中に先生が自分自身の意見を主張したりすることはありません。 一方で、いわゆる講義では参加者は大半の時間を先生の話を聞くだけの「教員中心型の学修」とも言われています。この場合、先生は"講師"としての役割を務め、先生以外の参加者が発言するのは、先生によって「あてられた」場合のみになります。この対比はもちろん極端な例でありますが、教員中心型の学修を脱却するためには、教える側と教わる側の双方の意識を変えなければなりません。例を挙げますと...

  • 復習より予習を重視する
  • 教科書以外の教材を活用する
  • 正解探しを行わない
  • 定期試験ではなく授業貢献度を重視する

となります。現実問題として「教科書に沿って準備された順に板書しながら...」という従来の教育手法を変えるのは容易なことではありません。しかし、社会が求めているのはこのアクティブラーニングであり、文部科学省もその導入を推奨しているのが日本の現実です。


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