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アクティブラーニングで学ぶアイディアの育て方

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

本日より川島俊之先生による週末講義「戦略的デザイン思考」が始まりました。週末講義は各タームごとに、2週に渡って週末の土日に行われ、4日間で完結します。
初日である本日の講義では、まず新しいアイディアを思いつくにはどのような思考で物事を考えればいいのかを理論や手法を実践しながらアクティブラーニングで検討しました。


アイディアに共感する


講義の初めに、川島先生はあるルールを設けました。それは「YES,and」ルールです。このルールは、学生にイノベーションを起こすための思考法に慣れてもらうために設定されました。これは相手の意見を否定しない、「その考えいいね。もっとここはこうすると良くなるんじゃないかな?」と言った具合に連鎖的に議論するように心がけようというものです。
新しいアイディアや面白い意見は、まだ未熟な部分が多いので指摘したり否定したりすることは容易にできます。しかしそれでは、せっかく生まれたアイディアがそこで途絶えてしまうことになります。自分の固定概念でアイディアを否定しない、狭い視野で物事を見て判断しないことがイノベーションには大切だと川島先生は説明しました。

紐付けられた事実と思考

今回のケースはあるベンチャー企業に投資する「わたし」の視点で、そのベンチャー企業の社長をクビにして自分が社長になろうと判断した経緯が書かれています。
グループワークではケースの内容から、事実と「わたし」の思考に区別して付箋に箇条書きにし、ホワイトボードに並べていきました。事実と思考に関連性があるのか、根拠の弱い思考なのか、それとも勝手に思い込みで考えていることなのかをグループで検証しました。
このグループワークをした結果、「わたし」の言う通り社長をクビにするという意見と、クビにしないという意見に分かれました。
「わたし」自身が社長になると判断した経緯には、「社長は営業しかできない」という思い込みや「商品開発に興味がないように見える」「「わたし」にも社長は務まる」という根拠の弱い思考、「社長自身が考えた事業計画が素晴らしい」といった無視された事実もあることがグループワークから見えてきました。
学生は、事実と思考を整理したことで、「社長の役職はクビにするけど、営業としては優秀なので営業職になってもらう」「「わたし」も認める評価の高い事業計画を作った社長が、商品開発に興味がないとは思えない」など、新たなものの見方ができるようになりました。
明日も、アクティブラーニングでデザイン思考の必要性の理解や、創造的な課題発見・解決のための技術の習得を目指します。