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アクティブラーニングで学ぶ国際政治

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

溝渕正季先生による『国際政治』の講義ではこれから国際政治を学んでいく上で基礎となる「政治現象を理解・分析するための基本的な枠組み」についてアクティブラーニングで学修しました。
国際政治という学問は20世紀初頭の戦間期において、「戦争をいかにして無くすか」と いう問いを考えるなかで誕生しました。戦争はなぜ起き、なぜ無くならないのか?ということを考える前段階として、まずは国同士ではなく、人間同士の間ではどのようなことが起きているのかについてディスカッションをしました。

協力できる?できない?

資源の独占や占領を目的に起こる戦争。戦争は起きてほしくないと誰もが思っているはずなのにどうしてなくならないのでしょうか。国同士ではなく、人間同士でまずは考えてみます。

先生「お互いに協力し合った方がいいと分かっているのに、協力関係が失敗する原因はなんだろう?皆さんで考えてみましょう」
学生からは以下のような意見が出されました。

・自分が正しいと思って自分の意見を譲れないから
・相手の考えや選択肢を把握していないから

ここで「囚人のジレンマ」というキーワードが出てきました。以前岩澤 誠一郎先生の経済学の講義で学修した内容です。これはお互いに協力したほうがいいのか、互いに協力し合わないほうがいいのかについて考えた、代表的なゲーム理論で、協力し合わないという答えを選ぶ確率が高いと言われています。

では協力関係が失敗しない場合はどのような場合でしょうか。
ディスカッションを進めていくと、相手を信頼できれば、話し合いをすることができることに繋がり、話し合いができれば、妥協点を見つけられるということを導き出しました。
戦争を経験したことのない世代にとって戦争について考えることはあまりないかもしれません。しかし、いつの時代であっても戦争は絶対に避けたい事柄です。どのようにすれば戦争をなくすことができるのか、考えたことのなかった学生たちも、「どうしたら避けられるのか」を考えることにより、「戦争」という事柄と真剣に向き合えたのではないでしょうか。一歩踏み込んでこれからの国際政治について考えるきっかけとなった講義でした。