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商学部のマーケティング・インターンシップ体験記Vol.3〜中川さんの場合〜

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商学部・マーケティング学科2年中川さん

滋賀県にある黒壁スクエアにてインターンシップを経験してきた、商学部マーケティング学科2年生の中川さん。インターンシップを始めるきっかけになった出来事から、インターンシップ後の心境の変化についてお話しいただきました。


大学院のゼミ合宿を見学。自分の無力さに愕然とした


商学部教授の小野裕二先生のマーケティング論が好きで、講義中に積極的に発言したり発表を買って出ていたところ、先生に顔を覚えていただけました。そして光栄なことに、先生が本学の大学院で受け持っていらっしゃるゼミ合宿に誘っていただきました。
大学院生は私と年齢が一回り以上違い、社会人経験が豊富でいらっしゃるということから到底及ばないと予想していましたが、結果はそれ以上でした。大学院生の発表に使われているマーケティング用語の理解さえ追いつかず、意見を求められてもうまく答えられないという、悔しい思いをすることになってしまったのです。この経験から、もっとマーケティングについて学びたいと強く思い、そのためには実際にマーケティング業務を経験するのが一番良いのではないかと考えました。
小野先生のゼミ生に株式会社黒壁の役員の方がいらっしゃり、その方が黒壁スクエアの運営にあたり情報収集をされたいということで、私ともう1名の学生にインターンシップのチャンスが巡ってきました。

新旧が融合する街並みならではの課題とは


ギャラリー AMISU –黒壁より引用

黒壁スクエアでは歴史ある建物や老舗のお店と、人気のスイーツやアクセサリーを扱う新しいお店が軒を連ねています。そのため、一口に「黒壁のブランド」をより認知させるべく共に歩もうと考えても、統一感を出すのが難しいという課題があります。そんな中、取締役の方は「黒壁にある昔ながらの街並みとガラス工芸品を売りにしたい」と考えていらっしゃいましたので、それが世の中にどれくらい浸透しているのかを知るためにアンケートを取ることになりました。


アンケートの実施場所を自ら提案。新たなことがわかった


当初は黒壁スクエアの観光客にアンケートを取る予定でしたが、認知度の点においては黒壁スクエアに来ていない人達に取る必要があると考え、私から多賀のサービスエリアでもアンケートを取ることを提案しました。その結果、黒壁スクエアと多賀サービスエリアの両方でアンケートを実施することになりました。多賀のサービスエリアには黒壁スクエアのお店の商品が置かれているコーナーがあり、そちらでアンケートを募りました。アンケートのための場所を借りられる日が1日のみということでしたので、その日だけでいかに多く、様々な属性の方からアンケートを集められるかを工夫しました。その結果、150件ほど集めることに成功し、アンケート内容から、想像していたより黒壁スクエアが知られていないということ、さらに、その存在を知った方々から是非行きたいという声が多く上がっていることがわかりました。

一方、黒壁スクエアでの街頭アンケートでは4日間で280枚ほど集めることができました。初日は、テントを立てて椅子に座った状態で行っていましたが、何のためのテントなのかがわかりづらかったようで数を集めることができませんでした。そこで、2日目以降は街頭に立ち、手渡しする方法に変更しました。すると声をかけた大抵の方が立ち止まり、快くアンケートに協力してくださいました。多賀のサービスエリアでのアンケートでは声をかける際にできるだけ時間を取らせないように配慮しましたが、黒壁スクエアの観光客には時間がある方が多いため、雑談も混じえながらアンケート収集をすることができました。

今の黒壁スクエアに一番必要なものとは

今回、インターンシップ生として特に期待していただいたと思うのが、大学生としての私達のアイディアです。黒壁スクエアの売りであるガラスを使って何ができるのかについて意見を求められた際、Instagramの画面を印刷してプラスチックに貼るという技術を使っているサイトがあるため、これを黒壁スクエアのガラス工芸品に応用できないかをご提案したり、ガラスおみくじと言って、おみくじをガラスにし、思わず持ち帰りたくなるような物にすることをご提案しました。また、黒壁スクエアに統一感を出すために、制服を統一したらどうかというご提案もさせていただきました。黒壁スクエアの魅力であるレトロモダンを感じさせるような制服があったら風情が出て面白いのではないかと思います。

インターンシップ後に自身に起こった大きな変化

大学の講義で組織改革について学んでいただけの頃はもっと簡単に実現できるように見えていましたが、実際に組織を動かすには大変な労力と、綿密な計画が必要だということがわかりました。私自身に置き換えてみても、自分のアルバイト先で果たして大きなイノベーションが起こせるのかと問われると、とても難しいと感じます。私はアルバイトも社員のように主体的に取り組むべきだと考えますが、中には同じ考えではない方もいます。しかし、私のような考えを持つ人ばかりが組織に集まったのでは意見がぶつかってしまい、まとまりません。今回インターンシップで取締役の方と行動させていただき、経営者の視点を学ばせていただいたことにより、これらの気づきを得ることができました。

また、自身のアルバイトでも自分が組織のために何ができるのかを考えるようになりました。これまでは自分が高く評価してもらうためにはどうしたら良いか、自分ができることを増やすためにはどうしたら良いかという点にばかり着目し、周囲に与える影響についてまでは考慮していませんでした。しかしインターンシップを終えた今では、自分ができないことはできる人に変わって対応してもらうようになり、自分が得意なことは周囲に教えていくなど、組織が円滑に動くことを優先して考えるようになりました。さらに、些細なことでも気がついたら周囲に発信するようになりました。それはインターンシップで「気づいたことがあったらどんな些細なことでも教えて欲しい」と言っていただいたことが影響していると思います。実際にアルバイト先で私が出した意見が通ったこともあります。
インターンシップではマーケティングについての学びのみならず、組織の一員として何ができるのかを常に意識するようになったことなど、数多くの学びを得ました。今回貴重な機会を与えてくださった、株式会社黒壁の皆様、小野先生、そしてインターンシップへの参加を後押しするきっかけをくださった大学院の小野ゼミの皆様にとても感謝しています。