講義概要

本学のmission statementとの関係では、世の中に現実に動いている世界をみることで新しい認識とそれによって考える力の深化を目指すものである。
わが国の金融制度の基本的な枠組みを習得させることを目標とする。ただし、初歩的な基礎知識ではなく、実体社会のなかでどのように金融システムが動いているかを考えさせることを目的としている。この科目を履修することによって、世の中の動きが金融を通して理解できるようになる。金融系列の科目のなかでは基本中の基本と位置づけられるものである。わが国での９０年代からの「金融システムの不安」は、ほぼ解消されたとみることができる。一方、金融ビッグバンで改革・自由化された金融市場取引を中心として、一挙に金融機関間の競争が激しくなりつつある。このような状況の下で、その基盤にある金融の基本的な原理、形態、メカニズムを今一度確認しておく必要がある。わが国の金融システムの中心にある金融仲介機能の解説を中心に進めて行く。わが国の金融システムや銀行制度は大きな変貌のなかにあり、現在金融に何が起こっているかに力点を置き、金融実務面での実例を豊富に取り入れることで理解を助けるようにする。「金融制度とその仕組み」と「日本の金融政策」はともに金融関連科目のなかでは基本の柱となるものであるが、どちらかを先に履修しなければならないという義務はない。「金融制度とその仕組み」は主として金融論の基礎概念についての解明であり、「日本の金融政策」は応用編的な内容になっている。Mission Statementに謳われているビジネス界で貢献できる能力の１つの基礎にあるのは世界を取巻く金融システムの十分なる理解である。この授業では世の中の動きの基本にある制度的、システム的な動きや繋がりを考えさせるように仕向けていきたい。カリキュラム体系では会計ファイナンス系統に位置づけられているが、対応する学修目標はLG-I（発展的実践力の養成）、LG-III（情報技術活用能力の養成）、LG-IV（グローバル思考力、実践力の養成）。

学修目標の分類

• LG-1 Critical thinking for frontier spirit（批判的思考）
• LG-2 Diversity awareness（多様性の意識）
• LG-3 Business ethics and sustainability（企業倫理と持続可能性）
• LG-4 Analytical decision making skills（分析的意思決定）
• LG-5 Effective communication skills（効果的なコミュニケーション）
• LG-6 New-asian business perspective（ニューアジアでのビジネス展開力）