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アクティブラーニングは学生が主役〜その12〜

国際学部の竹澤伸一教授による「アクティブラーニング」コラム第12回。竹澤先生は「主人公」である学生と共に学び合い、自己表現を引き出し、生きる力を身につける指導をしながら、授業のレパートリーに多様性を創造しています。

   


アクティブラーニングは学生が主役

就活の、あるいはインターンシップのスタートを切るのがESつまりエントリーシートです。本連載の「その3」で、私の研究室は「授業以外はすべてオフィスアワー」と書きました。昨年12月の段階で研究室を訪ねてきた学生は689名でした。2月12日現在、その数は749名に増えました。名商大に来て23か月目。毎日必ず誰かが相談にやってきます。相変わらず7割以上がESの作成相談。私の「ES作成相談」は「10・7・5・3・1の法則」で動いています。1回目の相談では、その学生のプロフィールを聴き取って「10割」私が執筆代行をします。ぶっちゃけ書いて差し上げます。指導した後、「自分で書いてごらん。」にはしません。そもそも、研究室の重い扉を何とか開けようとしている学生です。「思いはあるけど書けない」から、わざわざ研究室を訪ねてくるのです。ESは、煎じ詰めれば「自己PR」と「志望動機」に尽きます。ボリュームは平均すると300〜400字です。目の前の学生のプロフィールを聴き取った5、6分後には、もうESは書き上がっています。ほぼ一瞬にしてできたESを目の当たりにして、学生は驚愕します。2回目は7割代行、3回目は5割・・。学生は急速に成長していきます。その過程が「主役になっていく」姿なのです。上杉鷹山や山本五十六ではないですが、まず最初は「やってみせる」こと。

ESのポイントは3つ。「・・・ことは・・・書く。」「・・を・・挙げる。」「・・を限りなく・・。」「・・」の部分は、私の「授業」に出た人ならわかります。ESの「指導現場」は数々あります。でもこの「3つ」を押さえているところは意外なほどないです。「学生生活でがんばったこと」。この「問い」もESの定番です。部活動、サークル、アルバイト・・。あれ?「セミナー(ゼミ)での研究」や「授業」が、なかなか出てこないぞ。「アクティブラーニングの『授業』で・・・を身につけました。」と言ってもらえるような「授業づくり」を我々はすべきなのです。前回、「アクティブラーニングは学習の社会化」と指摘しました。「主役」である学生にとって、その「授業」が「社会人になること」に直結していれば、必然的に「ESのネタ」になるはずです。