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《講義レポート》ビジネス倫理:山蔦真之先生

ビジネス倫理の必要性

現在の日本は戦後の経済発展により、かなり豊かな時代になっています。さらに、グローバリゼーションの進展によって、経済発展の恩恵は世界中で享受できるようになりました。しかし、一方で副作用とも言える「ひずみ」が少なからず起きています。環境破壊問題、企業の内部告発問題、賃金格差や労働問題など、多くの社会問題が発生しており、これらの問題は経済学や経営学とは別の論理「ビジネス倫理」として考えていかなければなりません。複雑化する経済や社会の中で、保たなければならない「ビジネス倫理」をさまざまな事例を取り上げて学んでいきます。

日本人は働きすぎなのか!?

今回の講義のテーマは「労働問題」。特に、今話題になっている「過労」にスポットをあて、学生同士の議論によって、その根底にある課題を見つけながら解決策を考えていきます。日本人が勤勉な国民であることは今や有名ですが、なぜ、そんな国民性になったのか?その歴史的な要因を紐解きながら、原因を探っていきます。原因を探ることで解決策も見えてくるのです。

山蔦真之先生が取り上げた教材「日本人はいつから働きすぎになったのか:磯川全次著」を参考にしながら、学生たちはグループに分かれ、この原因をディスカッション。特に明治時代に起こった「労働革命」時の働き方について、議論が交わされました。この時代に象徴とされたのが二宮尊徳(金次郎)。薪を背負いながら読書する銅像で知られる二宮尊徳(金次郎)が明治時代になって改めて日本人の理想像として崇められ、教育の基本とされ、働く理念とされていきました。

学生たちからは「明治時代には競争主義が導入され、よく働くことが求められた」「良い品質のため、よりよい生活のために勤勉に働くようになった」「そもそも勤勉とは、ハードワークとは異なる」「強制的な労働は勤勉ではないのでは?」など、さまざまな意見が発表されました。明治時代に良くも悪くも「勤勉」な国民性を身につけた日本人が、昭和の時代にどう変遷していったのか。引き続き、次回の授業で考えていきます。