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アクティブラーニングは学生が主役~その5~

国際学部の竹澤伸一教授による「アクティブラーニング」コラム第5回。竹澤先生は授業の「主人公」である学生に自ら歩み寄り、発言を促し、主人公の意見に耳を傾けます。学生数が少数であれ多数であれ、その方法に変わりはなく、常に学生の発言を重んじて授業を進行しています。

   



VPSという「授業」が名商大にはあります。「ビジョン・プランニング・セミナー」の略称です。要するに「初年次セミナー」のことで、入学したての1年生を大学に慣らし、立派な2年生に向けて独り立ちさせるためのセミナー(ゼミ)です。週1で100分、年間28回設定されています。科目選択、科目登録、各種手続き、授業の受け方、試験の受け方、レポートの書き方、プレゼンの仕方等、名商大の生活の中で今後起りそうなことを、あらかた事前学習します。基本的な教務関係の諸連絡以外は、VPSの運営方法は担当教員に任されています。今年度、私も担当しています。他大学と大きく違うのは、VPSに先輩学生のサポーターが付くことです。私は4月にA君と出会いました。


A君は昨年、私の授業を取ってくれていたので、再会した瞬間、もう打ち解けることができました。ただA君にとってもTA(ティーチングアシスタント)なんて初めてのこと。しばらくは2人で迷走(?)も体験しました。ある日、A君が研究室を訪ねてきました。「先生、先生の『書く力を1年生につけてあげたい』という願いは僕にも理解できます。でも先生の運営方法は硬すぎると思うのです。1年生はもっと楽しいプレゼンをやりたがっています。僕に運営を任せてもらえませんか。」A君は、自分が1年生の時に「してもらいたかったこと」を、今、1年生に「してあげたい」と考えたのです。私はA君との出会いに改めて感謝し、感動すら覚えました。日頃A君は、様々な悩みを抱えるVPS受講者31名に対して、SNSを駆使して「よろず相談」をしてくれていたのです。救われた学生の多いこと。A君にさらに感謝です。A君が仕掛けた「やわらか頭のディベート」面白かったですよ。詳細はヒミツということで。
名商大って、すばらしい大学だと思いませんか?だって、A君のような「主役」になる学生が「システム」として育っているのですよ。「主役」である学生が「主役」となる学生を育てる。これこそ名商大が掲げる「フロンティア・スピリット」の1つなのです。