教員 & 研究

Faculty & Research

ケースメソッド

Case Method

  1. TOP
  2. 教員 & 研究
  3. ケースメソッド
  4. 答えのない課題に取り組むアクティブラーニング

答えのない課題に取り組むアクティブラーニング

社会に出て働くには、偏差値など測れる学力ばかりが必要とされるわけではありません。理解力や思考力、コミュニケーション力などの「学ぶ力」が必要とされます。近年学力低下が謳われていますが、その背景にあるのは受験に対する圧力や定期試験のための勉強など、目的を履き違えていることによる勉強への学習意欲の低下にあります。学力低下と併せて取り上げられる「ゆとり教育」ですが、本来の「ゆとり教育」の目的とは、実験・体験や屋外での教育を重要視した課題発見・解決型の双方向の教育であり、基礎・基本を定着させることで十分理解できないまま進むことのないようにすることです。そして、学ぶことの大切さや楽しさを伝えようとするものです。


しかし、実際に行われる授業は双方向ではなく先生から生徒への一方向のものであり、その結果、学ぶことの楽しさを得ることなく、ただ学習内容の簡略化や授業時間の削減ばかりが取り上げられることになりました。ゆとり教育の問題点は、方針ではなく、本来の目的である「試行錯誤して答えを出す楽しさを伝える」ことが出来なかったことにあります。

アクティブラーニングは双方向的な教育を基に、答えのない課題を試行錯誤しながら考える学習手法です。解けない問題に直面したときに、諦めて解き方を見てしまったり答えを写すのではなく、答えのない課題に取り組む姿勢を身につけるための学習手法だと言えます。学習をし知識を得たところで実践しなければ活かされることはありません。アクティブラーニングは「活きた学び」が身につきます。実践的な学びを積み重ねることにより、社会のしくみやビジネスに興味や関心を持つことができ、学習意欲に繋がります。なぜ実践的な学びが必要かというと、学習することがテストや受験のためのものではないということを知る必要があるからです。自分の将来や社会人になってからのことを考えながら学ぶことが学習意欲に結びつき、そこから学力の向上を図ることができます。