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アクティブラーニングで学ぶビジネス戦略の転換

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

「MBAキャリアデザイン」は本学大学院修了生(MBAホルダー)から、働くことや人生、キャリアについて改めて考えることを目的に開講されている、名古屋キャンパス都心型コース独自のプログラムです。
今回は、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)の本社ビジネス営業本部の西田英夫さんを講師としてお招きしました。
近年では、スマートフォンの急速な普及など社会環境の大きな変化が起こったり、企業競合の激化により、技術・サービス・品質での差別化が難しくなっているという問題が生じています。
今回は通信事業を例に、ビジネス環境がどのように変化したのか、またイノベーティブな発想を生み出すことの難しさ、今後起こりうる問題についてアクティブラーニングで考察しました。


ビジネス環境をSWOT分析


2010年以降、NTT西日本が主力とする固定回線サービスは、国内大手企業間で大きな戦略の差がなく、価格競争に陥っていました。また、インターネットは家庭で固定通信サービスを使って利用するものから、スマホを使ってあらゆる場所で利用するものにライフスタイルが変化していったことにより、固定通信サービスの需要が相対的に低下するという問題も生じていました。
最終的にNTTグループは、消費者への光回線の直接販売から卸販売に軸足を移すという、大きな経営転換を図りました。
講義では、そこに至るまでのビジネス環境の変化を、SWOT(強み・弱み・機会・脅威)分析により、様々な角度から考察を行いました。

「S(強み)としては、研究開発力と資金力です。それが世界有数のブロードバンド普及率にもつながっていると思います。」
「W(弱み)は、 企業体力を考慮して、NTTグループには公正競争確保と利用者保護の観点から様々な規制がかけられていました。規制により、携帯電話と固定電話の一体営業はできませんでした。」
「T(脅威)は、価格競争の激化により新規顧客の獲得が思ったように進まず、販売管理費が増加していったこと。また移動体通信との競合も進んでいたことではないでしょうか。」
など学生は意見を出し合い、様々な要因がビジネスに影響してくることを学んでいきました。

近年では社会情勢の移り変わりが激しく、通信業界に限らず事業スタート時には予想できなかった状況になることが多々あります。そのような時、冷静に状況分析を行い、柔軟な思考で打開策を講じていく必要があります。
数年後は社会人として直面するこの問題にどう立ち向かっていくのか、今回の講義を通じて学生たちは真剣に考える機会を得ることができました。