アクティブラーニングで学ぶ心の行動や意識の尺度
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- 授業レポート
椿田 貴史先生による心理学の授業では、ビジネスや教育、医療の現場において最も“使える”心理学を、アクティブラーニングで学びます。 この授業では、自分の悩みや改善したい習慣などに注目し、「自己介入調査」...
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ケースメソッド
Case Method
伊藤 祐輔先生による投資シミュレーションの授業では、株式市場を通じて金融や経済の幅広い知識を、アクティブラーニングで学びます。
ケースやニュースを踏まえて、1人1台のPCを用いて「投資シミュレーション」に参加することで、市場のメカニズム・ダイナミズムを体感しながら、知識の定着と応用する力を養います。
3日目となる今回の授業では、リーマン・ショック後の株式市場をシミュレーションを通じて「もし自分がプロのトレーダーであれば、どう売買するのか?」を体感し、議論しました。
受講生は1人ひとりがプロのトレーダーとして、ミッションを課せられながら仮想市場に参加します。これまでに学んだことを踏まえて、実践的な投資戦略を体験しながら学んでいきます。
景気の下落や原油価格の高騰など、ケースに書かれている社会情勢や経済状況を把握しながら、仮想市場で流れてくる様々なニュースについて判断し、売買取引を行いました。
シミュレーションに参加した後は、受講生が自らとった投資戦略をクラスで共有しながら、1つひとつのニュースに対する判断を議論していきました。
授業後には、普段何気なく接しているニュースの見方が変わり、株式市場を身近に捉えられる受講生も出てきました。
アクティブラーニングによって、モノの見方・視野が広がった結果と言えます。
・アメリカ、政策金利を現状維持
・GDPがマイナスの見通し
・失業率が上昇
・業績が予想を大幅に超えそうだ
シミュレーションの中では、様々なニュースが飛び交います。
言葉自体は聞いたことがあっても、それが株式市場にどのような影響を与えるのか。「日本としてはプラスになるが、アメリカにとってはマイナスだ」「自動車メーカーの製造台数が減るとなると、関連する部品メーカーの業績にも影響が出る」など、たった1つのニュースに対して、広い視野のもとで考えながら、受講生は株式や為替を使いながら取引をしていきます。
ニュースを見た上で、実際の投資行動を行います。すると、その結果として「利益」もしくは「損失」をもたらします。
その「利益」や「損失」は、どうして出てきたのかをシミュレーション終了後にしっかりと振り返ります。
出てきたニュースから「買い」か「売り」かを判断しても、その判断があっているのかは分かりません。定石通りに判断したつもりでも、必ずしも成功するとは限らないのです。それはなぜか?未来のことを予測するからです。
しかし、ここにもこの授業の醍醐味があります。それが「リスクの捉え方」です。どう転ぶか分からない未来のことを、いわばどっちに転んでも大丈夫なように考えていきます。
この何気ない考え方から、授業で扱った投資に限らず自身の人生についても考えるようになった受講生の姿が多く見受けられました。