世界中のお手本

フィンランドでは新たな教育制度が導入されました。その新制度の１つに、講義を聞くことを中心とした授業からグループワークに重点を置いた授業に切り替えるというものがあります。これまでフィンランドでは日本と同様、先生が前で解説をし、学生は先生と向かい合う形で並べられた席に座り授業を受けるスタイルが中心でした。しかし、新たな教育制度ではコミュニケーション能力を磨き、みんなで学ぶ楽しさや学習定着率向上を目的としたグループワーク中心の授業スタイルに変わったのです。

フィンランドの教育制度はしばしば多くの国からお手本として取り上げられてきました。そんなフィンランドが今回教育制度の改革に取り組む狙いには、共同作業の方法を学ぶだけではなく、コミュニケーション能力やクリエイティブな思考を向上させるところにあります。学問を学ぶ上で重要なのは、経営に関する知識や技術だけでなく、未知の状況に遭遇した場合にどう判断するかという力を養うことです。このように、世界中で取り上げられているアクティブラーニング。現代の社会に柔軟に対応する力を身につける上で不可欠なものになりつつあります。