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アクティブラーニングで考える顧客満足

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

小野裕二先生による「マーケティング論」では、企業が成長発展するために必要不可欠な要素である顧客満足について学びました。今回のアクティブラーニングでケースの題材となったのは、1997年の開業以来、国内外の主要雑誌・旅行サイトが行う読者アンケートなどで数々の受賞歴を持つ、「ザ・リッツ・カールトン大阪」です。顧客満足(CS:Customer Satisfaction )の維持・向上のためのマーケティング戦略を実践するための組織の仕組みについて、マーケティング戦略のフレームワークを活用しながらディスカッションを行いました。

人々を魅了し続けるサービス


ザ・リッツ・カールトンの歴史は、1898年に創始者であるセザール・リッツによってパリのヴァンドーム広場に作られた「ホテル・リッツ」から始まります。セザール・リッツ自らの名前を冠したこのホテルには、ラグジュアリーなサービスの提供と我が家のようにくつろげる空間作りというセザール・リッツの理想が体現化されていました。
その後、「ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーL.L.C.」の経営者達はセザール・リッツの伝統を引き継ぎながら次々と革新的なサービスを創造し、ザ・リッツ・カールトンは世界の上流階級の人々や著名人・文化人から愛されるホテルへと成長していきました。同ホテルが、創立から100年以上経つ今でも世界中の人々を魅了し続け、日々新たな感動を提供することができるのはなぜなのでしょうか。
学生はフレームワークを活用しながら、顧客満足について様々な角度から考察していきます。


聞く、探る、さらに掘り下げる

学生:「ザ・リッツ・カールトンでは、従業員を「内部顧客」と捉えています。
お客様を満足させる心のこもったサービスを提供するためには、従業員が仕事を楽しんでいることが大切です。なので、同ホテルは従業員の満足度も高くなくてはいけないと考えています。」
先生:「では、仕事を楽しむためには何が必要ですか?」
学生:「そのためには、従業員にとって働きやすい環境、やる気になるシステムが必要です。」
先生:「働きやすい環境、やる気になるシステムとは具体的にどのようなものでしょうか?」

ディスカッション中は、ただ発言するだけではなく抽象的な発言をより具体的にしていきます。アクティブラーニングでの先生の役割は、学生自らが答えを導き出すための手助けをすることです。発言した学生自身も自分が伝えたかったことを明確にでき、その発言を聞いたクラスメイトもその意見から自分の考えを再考察することができるという相乗効果が生まれます。
このように、アクティブラーニングでは自分のアイディアを明確にする力、相手に的確に伝える力が鍛え上げられていくのです。