株式会社日本経営 冠講座《マーケティング入門》
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小野裕二教授の「マーケティング入門」の授業は、名古屋商科大学と株式会社日本経営との産学連携の一環として、株式会社日本経営からの寄付金を財源に、マーケティングの最前線で活躍する人材をゲストスピーカー...
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Case Method
陳 宇先生のビジネス法の講義では私たちの生活と関わりの深い「消費者契約法」をメインに、様々な事例についてアクティブラーニングで学修しています。
今回のケースの主人公はスポーツクラブに通う半田花子さん。プールを利用後、着替えのために2階へ上がる際、廊下の水たまりで足を滑らせ、手を骨折してしまいました。そこで半田さんは施設の設置または保存上の瑕疵がある、つまり「水たまりがあると足を滑らす可能性がある状態を放置していた」として、このスポーツクラブを運営する知多商事に損害賠償を求めました。この場合は損害賠償は認められるのでしょうか。
知多商事は
「必要な場所に足拭きマットを置き、身体をよく拭くようにと促す注意書きを掲示し、1時間おきに清掃もしており、通常有すべき安全性を備えていた」
と主張しています。
また、スポーツクラブの会則には
・本クラブの利用に際して、会員本人または第三者に生じた人的・物的な事故については会社側に重過失のある場合を除き、会社は一切損害賠償の責を負わないものとする
という規定があり、半田さんは入会する際この会則に承諾をしています。
学生からは以下のような意見が発表されました。
「本人も会則に承諾しているのだから請求できないのでは?」
「1時間に1回の清掃では不十分である。だからこれは過失に当たると思う」
「重過失とはどこまでを指すのだろう?」
ビジネスを学び今後社会にでる学生たちも、今は被害者(原告)目線で問題を捉えがちですが、企業(被告)目線でも法律を知っておかなければなりません。「法律に抵触しない会社であり続けること」を考えることも、経営者として必要な知識です。関連する法律の存在さえ知らないことも含め「この部分が法律に抵触する可能性がある」ということを、問題が起きる前に気がつくことは難しいものですが、このようにケースを用いて具体例を挙げながら学修することで、問題を未然に防ぐ方法を考えることができます。「企業としてどのような点を意識すべきか」という目線も取り入れて内容を理解することのできた講義でした。