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アクティブラーニングで学ぶブランドとコミュニケーション戦略

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

山岡 隆志 先生が担当するマーケティングの授業「ブランドマーケティング」では、マーケティングを実践する上での必要な知識やスキルのみをアクティブラーニングを活用することにより使えるレベルまで昇華していくところがこの授業の特徴です。

コカ・コーラ社が「コカ・コーラ」のブランドを使えなくなったら?


コカ・コーラ社が「コカ・コーラ」のブランドを使えなくなったらおそらく、売上は半分以下になるでしょう。コカ・コーラの味は100年変わっていません。であれば、コカ・コーラ社の毎年のマーケティング予算が膨大な理由は何でしょうか?

それは、ブランディングを行うためなのです。

ブランドとコミュニケーション論は、マーケティングの象徴的な分野であり、マーケティングの本質を理解する上で絶好のテーマなのです。


使用ケース


  • コンパクト洗剤市場
  • コスモス薬品
  • 花キューピット
  • BMW
  • 武田薬品工業
  • 三ツ矢サイダー
  • コカ・コーラ
  • ゴットミルクキャンペーン
  • GoPro
  • T型フォードの成功とGMの戦略
  • ザッポスの伝説

コカ・コーラはどれ?


授業の中では「利き酒」ならぬ「利きコーラ」を行いました。様々なメーカーから出されているコーラを飲み比べ「コカ・コーラ」はどれかを選びました。

選ぶ中には、様々なメーカーが販売しているコーラが5種類並びました。全てのコーラを試飲してみて、さあどれが「コカ・コーラ」なのかを当てるクイズです。パッケージを見ながら飲むと分かるものが、なかなか分かりません。何人かが間違えたコーラは、コカ・コーラよりむしろ美味しいという感想をもつものでした。しかし、コカ・コーラの半額以下で買える商品です。では、消費者は価格が倍以上するコカ・コーラの何にお金を支払っているのでしょうか?

半分は目に見えないブランドにお金を支払っているということになります。見えないブランド価値が、理屈ではなく体感によって学べる経験となりました。

実践で使える知識とスキルが習得できる

授業では概念の意味や定義を正確に把握し、その存在理由を腑に落ちるレベルまで理解していきます。多くの方は、0を20にする勉強を好んでやりがちですが、それでは使える知識にはなりません。80を100にする勉強をするとその概念の本質が理解でき、運用できるようになります。


ブランド価値を高め維持して行くためには、「ブランド収縮」や「一貫性」といった概念が重要になってきます。それを、「BMW」、「武田薬品工業」、「三ツ矢サイダー」などのケースを使って、徹底的に議論することにより、腑に落ちるレベルまで生徒の理解を引き上げていきます。何度も何度も同じ概念を様々なケースで議論していくなかで、実践で使える知識に昇華していくことになります。ただ面白い授業を創るのではなく、生徒が社会にでて有用な実践的な知識とスキルを身につけてもらうことがこの授業の学習目標です。

これは、大手企業でマーケティング責任者まで歴任した実践経験と現役の研究者でもある、実務家教員 山岡隆志先生の特徴的なキャリアから生まれた独自性の高い教授法です。