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BBA × NASA《経営組織》

#BBA #ケースメソッド

経営学、経済学、商学の3学部の学びをひとつにした学部版MBAである経営管理課程のBBAでは、実際に起こった事例のケースを使い、アクティブラーニングで学びます。名古屋商科大学では、知識を得るだけではなく、様々なシチュエーションの中で自分がどのように考え社会で生き抜いていくかを学べます。これは高校と大学の学びの違いともいえます。今回は、(株)東芝やソフトバンク(株)でハード開発やインターネットサービスの提供事業などの実務経験をお持ちの内古閑宏先生による「経営組織」を紹介します。

宇宙開発競争のさなか、アメリカのNASAの決断は?

歴史の教科書で学んだ第二次世界大戦後のアメリカとソ連の関係。「冷戦」という形で覇権を競っていた両国は、特に宇宙開発計画を巡って意地とプライドをかけて競い合っていました。「地球は青かった」で有名なソ連のガガーリンが世界初の有人宇宙飛行を成し遂げれば、アメリカはアポロ計画で人類初の月面歩行を達成しました。

ロケットの打ち上げから学ぶグループプロセス


内古閑宏先生の「経営組織」第4週目の授業では、「NASA」の実際にあったロケット打ち上げにまつわるケースを題材に「グループプロセス」について学んでいきます。1986年1月、NASAではスペースシャトルの打ち上げを目前に控え、重大な会議が開かれました。スペースシャトルのエンジニアは、ロケットのパーツが打ち上げ時に破損する危険性を以前より示唆しており、乗組員が死亡する可能性があるためシャトルの打ち上げを延期したいと主張していました。しかし、NASA上層部は具体的な証拠もなく、莫大な金額と国のプライドをかけたスペースシャトルの打ち上げを止めることはできないと反論し、最終的にスペースシャトルは打ち上げられました。

ロールプレイで感じる組織の力学


学生がケースの登場人物になりきってスペースシャトルを打ち上げるか、止めるかを模擬会議で話し合っていきました(ロールプレイ)。打ち上げるか、止めるかの選択は自由ですが、相手を説得しなければいけません。相手を説得するためにはどう行動すれば良いのか、学生達は実演しながら感じていきます。今回のケースでは、「組織」は目的達成のためにはどのように動くべきなのかを学んでいきます。利益やプライドがからんだ組織の意思決定がどのような結果に陥りやすいのか、現代社会でもよく報道されています。利益と倫理のバランスはどこにあるのかを、学生たちは授業を重ねるごとに理解を深めています。