アクティブラーニングで学ぶ上手な説明の仕方
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伊藤 武彦先生のロジカルシンキングの授業は1年次を対象に開講されています。この授業ではこれからケーススタディで学修していくうえで基本となる、ロジカルシンキング=論理的思考をアクティブラーニングを通し...
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Case Method
本日の講義「ロジカルシンキング2」では、学生がアメリカの飲料メーカー「ペプシコ」のCEOの立場で ペプシコが抱える経営課題について考え、クラス全体でアクティブラーニングで考えました。
20世紀に入り、肥満大国であるアメリカでは、砂糖の過剰摂取が深刻な健康問題を引き起こしているという世間の認識が高まっていました。そこで、ペプシコのCEOであるインドラ・ヌーイは健康的な製品の事業拡大という戦略を立てていました。
この時、アメリカにおける飲料事業が低迷していたペプシコは、従来の戦略通り主力商品であるペプシやトロピカーナなどのメガブランドの発展途上国への事業拡大を進めるのか、オートミールやフルーツジュースなどの健康的な食品(グッド・フォー・ユー製品)を300億ドルの事業に育て上げるのかという選択で、社内では意見が対立していました。
学生はケースを通して追体験しながら、自分がCEOの立場ならどのような意思決定を下すのか深く掘り下げていきました。
まず、テーマとなったのは「ボーリングで有名なRound1のように、楽しみながら肥満者が体重を減らし、かつ企業が成長していくにはどのような方法が考えられるか」というもの。
学生からは
「運動をしながら、ある条件をクリアすると特典が付いてくる付加価値をつける。」
「ゲーム感覚で楽しめるプログラムにし、攻略する楽しさや達成感が味わえるようにすることで、肥満者の運動習慣の定着化につなげる」
「施設内にペプシのロゴの入った製品を多用し、利用者の購買意欲を高める」
「ペプシコがアミューズメント施設にホテルを併設することで、長期滞在が見込まれ収益が上がるリゾート化計画」といった意見が次々と出てきました。
更に議論は発展し、「貧困国でペプシを売るには?」というテーマに。
どのような商品であれば受け入れてもらえるのか?という観点から、多くの学生が意見を述べていました。
「冷たいコーラを売るために、販売方法は店舗じゃなく移動式のほうが良い。」
「ぬるくても美味しいコーラを開発する。」
「貧困国は栄養失調の人口が多いので、栄養価は高いほうが良い。」
これまで扱ったケースで学んだことを応用しながら、アクティブラーニングによって更に深く、様々な視点で、柔軟に考察していきます。