売上が向上するほど肥満者が減る?
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本日の講義「ロジカルシンキング2」では、学生がアメリカの飲料メーカー「ペプシコ」のCEOの立場で ペプシコが抱える経営課題について考え、クラス全体でアクティブラーニングで考えました。 20世紀に入り、肥満...
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ケースメソッド
Case Method
商学部 織田由美子准教授の「ブランドマーケティング」の授業では、企業のマーケティング活動をブランドやブランディングの観点から読み解きます。理論を知るだけでなく、具体的な消費現象に当てはめて分析できるようになることを目指しています。今回の授業では、エスエス製薬「ハイチオールC」のブランドリニューアルを事例として取り上げました。
ハイチオールCは二日酔いや全身倦怠をはじめ多種多様な症状に効果があることから、当初は薬局の薬剤師から顧客に勧めることにより、中年男女に対する売り上げを伸ばしていました。しかしその後、多店舗チェーンのドラッグストアが台頭。同社はマーケティング改革により、店頭で自ら手を伸ばして商品を選ぶ20代女性を新たなコア・ターゲットに設定し、「しみ・そばかすに効くクスリ」と打ち出しました。テレビ広告や女性誌などを利用して大々的に宣伝し、女性に直接商品価値を訴える戦略を展開。売上を飛躍的に拡大し、ハイチオールCを再成長期へ導く成功をもたらしました。
授業では、ここまで大々的にマーケティング改革を行なって認知度が上がったにも関わらず、ハイチオールCというブランドへの愛着(ロイヤリティ)が低い理由について議論しました。教科書にも載っていない学生自身で考えなければならない難易度の高い議題でしたが、一人意見が出たのを皮切りに次々と手が挙がり展開。前の発言者の補足として意見を発する学生もいれば、全く新しい観点から発言する学生もおり、授業は学生主導で発展していきました。