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映画『82年生まれ、キム・ジヨン』から考える韓国のジェンダー問題《韓国の社会と文化》

非常勤講師の閔ソラ先生の「韓国の社会と文化」の授業では、隣国である韓国の社会と文化について学ぶことで、新時代のアジアと世界をつなぐ能力を育成することを目指しています。この講義では、食文化やファッション、兵役の義務など多様な切り口から韓国について理解を深めていきます。第5週の授業では、韓国における女性の社会的立場の低さや男女差別について、『82年生まれ、キム・ジヨン』という映画を題材にしながら学びました。

キム・ジヨンさんのケース

映画では1982年に生まれたキム・ジヨンさんが、女性というだけで生まれたときから色々な差別を受けたことが描かれます。例えば、学校の出席番号は男性が先で女性が後であること、女性は男性よりも会社の昇進が難しいこと、結婚すれば家事・育児は女性がすることなどです。韓国の女性は、こうした差別を当たり前として育ってきています。韓国出身の閔ソラ先生も男女差別を肌で感じてきた一人です。韓国では「女性が家事、男性が仕事」が当たり前の社会で、差別を差別と感じていないことが問題だと指摘します。


生活や言葉に根付く男女差別を考える

働く女性に対しての雇用差別やハラスメントがあるその一方で、男性には18ヶ月の兵役の義務が課されていたり、デートや結婚などでの経済的負担が大きかったりします。韓国語には、「自己中な女」「男性に依存して贅沢しようとする女」という意味の単語があり、お互いの性別への嫌悪感が韓国の社会全体でも色濃く現れています。
閔ソラ先生は、そのような事例に対しての学生の意見をマイクを回して広く集めていきます。学生からは、「夫の実家では嫁が働くことが昭和の日本に似ている」や「男性の子育ては女性を手伝うという認識である」といった声が上がりました。

K-POPや美容、ファッションなど女性も活躍するイメージのある韓国ですが、雇用や家庭環境で根強い男女の格差があることがわかりました。韓国の社会を生活や文化など様々な角度から見ることで韓国への理解を深めていきます。