株式会社日本経営 冠講座《マーケティング入門》
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小野裕二教授の「マーケティング入門」の授業は、名古屋商科大学と株式会社日本経営との産学連携の一環として、株式会社日本経営からの寄付金を財源に、マーケティングの最前線で活躍する人材をゲストスピーカー...
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Case Method
「MBAキャリアデザイン」は企業の第一線で働く本学ビジネススクール修了生(MBAホルダー)から、働くことや人生、キャリアについて改めて考えることを目的に開講されている、名古屋キャンパス都心型コース独自のプログラムです。
今回は、株式会社マイクロアドより、渋谷友磯子さんを講師としてお招きしました。
未知の業種に対してビジネス提案する場合には、業界構造分析による課題抽出、ユーザー視点からの分析、さらに、ユーザーへの接触調査が必要不可欠です。今回は、このプロセスによる計画の検証と修正をアクティブラーニングで学修しました。
韓流ブームで、ドラマや映画のロケ地への観光が増加するなど、近年「物語性」「テーマ性」が土地と結び付き、観光地としての魅力が高まる例が増えています。
旧来の景勝地は消費されていく一方、ドラマや映画、アニメなどは今後も新しく生み出されていくため、この「コンテンツツーリズム」は今後発展していく可能性を秘めています。
ユーザーのアイデアをもとに、ITの自動処理で参加者募集・交通手段等の手配・決済を行うことで、アニメの舞台となった場所を訪れる「聖地巡礼」をビジネスとして成立させることができると、今回のモデルケースの主人公は考えていました。
しかし実際にアニメファンを取材・調査したことで、「イベントを企画・実施するためのツール」か「聖地情報や巡礼体験を投稿するコミュニティ構築ツール」のどちらかで事業をスタートする必要があると考え直しました。
学生たちは、上記2つの選択において、どのようなビジネスモデルの違いが生まれるかを考えました。
「イベント実施ツールとしては、個人情報を他企業に管理してもらったり、交通手段・会場の確保など、他社との繋がりが重要になってきます。」
「コミュニティツールとしては、 コンテンツ連動広告等で参加者を増やし、サイトの知名度・信頼度を上げていくことが巡礼ビジネスへ成長させる鍵だと思います。」
ビジネスプランニングにおいて生じる理論と現実の差を埋めていくために、様々な視点での分析やユーザーへの直接的な調査が必要であることを、学生たちは実感することができました。