どのレストランにする?【ENGLISH FUNDAMENTALS】
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みなさんは英語でオススメのレストランを紹介できますか? Niculina Nae教授の「ENGLISH FUNDAMENTALS」では、ケースメソッドを用いたおもしろい授業がおこなわれていました。 大学初級のCFER B1レベル(TOEIC®L&R 550 - 780点相当)を想定した当授業では、中学・高校で学んだ内容を復習しながら、Receptive Skills(受動的な技術)とProductive Skills(能動的な技術)を高めていきます。
One restaurant to please them all
今回使用されたのはオーストラリアを舞台にしたNae教授のオリジナルケース「Which Restaurant?」でした。ケース内の主人公は、シドニーにある食品関連企業の本社で、4人の大事な顧客の接待をしています。夕食を共にして交流を深めたいのですが、4人の嗜好がバラバラのため、どこのレストランに行くべきか悩んでいました。学生達はこの主人公になりきって、『顧客全員が満足できるレストランはどれか?』について議論しました。顧客は出身国もバラバラで、様々な要望があります。味付け、量、お店の雰囲気、価格、移動時間、中にはベジタリアンの方もいます。何を重要視するか、誰の意見を尊重するのか、全てを満たせる最適なお店はあるのか、疑問は深まります。
ディスカッション中には「そもそも交流を深めるために無理して一緒にレストランに行く必要はないと思う」などおもしろい意見も飛び交っていました。
Receptive Skills & Productive Skills
CASE METHOD meets Language Education
今回のような問題は、TOEIC試験や一般的な教科書にもありそうです。しかし、なぜNae教授は『ケースメソッド』でこのテーマを扱ったのでしょうか? 単純に食事や接待についての英会話を学ぶのであれば、関連する英単語を覚えるだけで十分です。あとは高校までに習った文法で問題なく読解できるでしょう。
それに対して、ケースメソッドの授業にはいわゆる『正解』がありません。教室内で求められるのは、『自発的に行動し、意見を述べる能動的な姿勢』です。英語で提案、質問、説得、主張、説明、賛成、反対するためにはスピーキング・リスニングを鍛え、それを実行するチャレンジ精神が必要になります。さらに予習と授業後のレポートを作成するためには、リーディングとライティングも必要です。
また、国際学部には国境を超えたインターナショナルな職種を希望する学生が多くいます。今後、彼らは年齢や性別だけではなく、人種、文化、言語、宗教など多くが異なる相手とビジネスをします。今回のように授業内で多様性を意識したテーマについてディスカッションし、留学生や外国人教員との『違い』を直接肌で感じた経験が大きな武器になります。
国際化・多様化が加速する社会と直に向き合う国際学部だからこそ、ケースメソッドを通じて、一歩踏み込む勇気と実践的なコミュニケーション能力を身に付けることが重要ではないでしょうか。