株式会社日本経営 冠講座《マーケティング入門》
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小野裕二教授の「マーケティング入門」の授業は、名古屋商科大学と株式会社日本経営との産学連携の一環として、株式会社日本経営からの寄付金を財源に、マーケティングの最前線で活躍する人材をゲストスピーカー...
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Case Method
本学の実務家教員である三輪祥宏先生による国際経営の週末講義ではビジネスの国際的な展開を支える仕組みについて学修しています。今回の講義ではネスカフェやキットカットなどの商品で有名なネスレのGROVEプロジェクトをケースに、グローバルに活躍する企業にとって必須と言える情報管理やITの活用や展開に関して、アクティブラーニングで学びました。
今回のケースの主人公はネスレの台湾事業を指揮していたマネージャー、クリス・ジョンソン。ネスレは1980年代まで個々の国でシステムを管理をしていましたが、2000年よりGLOBEプログラムというITプログラムを通じ、ビジネスプロセスの共通化や、データの標準化等することで、結びつきが強く協調性のある組織作りを目指すことになりました。そこで責任者に抜擢されたのがクリスです。
学生それぞれがクリスになったつもりで、世界各地から集まった各市場責任者75人前後に対し、GROBEプログラムの最新状況を周知させるイベント(GROBEデー)でどのようにプログラム内容やメリットを理解してもらうか考えます。
実際のGROBEデー午前の部では各市場責任者からの質問は厳しいものが多く、市場責任者たちの不満を言う機会になったと言います。学生たちは各グループでディスカッションし、どのように午後の部に臨むのか話し合いました。
学生たちはリーダーとして有無を言わせないような伝え方をするのか、市場責任者に寄り添う形で伝えるのかなど、どのような言葉を選んで相手に伝えるのかも考慮しながら発表しました。
日本ではよくあることですが、まず始めに謝罪の言葉を述べてしまうと、相手につけこまれてしまうきっかけにつながってしまいます。先生からは話す内容だけでなく、
「他国の相手とも対等に話ができるような態度をとらないといけないですね」
と、国際社会を意識する点についてもアドバイスがありました。これもグローバル企業での就業経験を持っている実務家教員だからこそ、説得力が増します。実務家教員からグローバル企業で働くことについてもリアルな話を聞くことができ、アクティブラーニングを通して視野を広げることもできた週末講義でした。