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議論を通じて自分の倫理観と知識を深める

#アクティブラーニング #アクティブラーニング事例紹介

吉井哲先生が担当する経済倫理のアクティブラーニングの授業が開講されました。この授業では、社会で起きている経済問題やニュースを数多く取り扱います。それらの問題についての知識を習得し、自分の倫理観を持って判断できるようになることがこの授業の目的です。

倫理とは…
社会の中で大多数の人々がどのように振る舞うべきかという基準やルール。具体的には、法律や社会・集団におけるマナーや暗黙のルールなどのこと。法律のように善悪が明確に決まっているものもあるが、マナーや暗黙のルールなどのように人によって善悪の判断基準が変わるものもある。

第1回目の授業では


第1回目の今回は「経済倫理問題とはなにか?」ということを学んでいきます。
参加者はまず倫理・信条・願望という3つの概念の違いを理解することからスタートします。その後、自分の倫理基準を基に下記の3つのケースについて判断し、参加者全員に向けて自分の意見を発表していきます。

【ケース1】
Youtubeなどの新技術によるサービスが近年生み出されているが、それを悪用する消費者の態度によって、供給者が罰せられる場合がある。サービスを悪用したのは消費者だが、サービスを生み出した供給者側を罰するべきか?

【ケース2】
クレヨンしんちゃんやドラえもんが放映禁止の国がある。表現の自由とそれに対する感じ方は千差万別。加えて、放映禁止の判断は政府が恣意的に行なっている。国民の倫理形成に国は関与すべきだろうか?

【ケース3】
飲酒運転で捕まった場合、クビになる企業もあれば、そうではない企業もある。特に、生命の危機が関係するときには、特別な措置が取られる。このような措置の線引きをどのように考えれば良いだろうか?

参加した学生たちは

オンライン上の遠隔授業ではありましたが、普段の対面授業同様参加学生たちは自分の意見を積極的に発言していました。議論が活発になり、様々な人の考え方に触れることで、自分の意見がさらに深まったり、当初とは違った見方で物事を捉えることができるようになった学生も多かったことでしょう。出自や立場、経験によってその人なりの倫理観が形成されます。今回のように教室内という限られた範囲の中で議論をしたとしても、多様な価値観があることを感じることができたのではないでしょうか。社会に出ると様々な価値観を持っている人と関わる機会が増えます。社会を構成する人々の多様な価値観・考え方が経済や政策に影響を及ぼしているということを、今後の授業を通して強く実感してくれることを期待しています。