本日は津軽三味線奏者の鈴木啓詠先生をお招きして講演していただきました。鈴木先生は本学の商学部出身であり、21歳の在学中に趣味で始めた津軽三味線がきっかけで、卒業後は地元の豊橋市にある雅會家元中野貴康（なかのたかやす）氏に師事を仰ぎ、本格的な演奏者としての道を歩まれました。現在は津軽三味線ユニット「風ノ雅（かぜのみやび）」「弦侍（げんじ）」として各地で活躍されています。三味線独特の音色から繰り広げられる旋律を奏でながら、時折ユーモアを交え講演は進行していきます。演奏者としての華やかな一面だけでなく、その裏側にある下積み時代の苦労話や、演奏会・講演会を成功させるための必要な事務作業など、話題は盛りだくさんで、学生達は真剣に耳を傾けている様子でした。講演の終盤に鈴木先生が仰った言葉「自分の趣味が生涯の仕事になる」は、これから社会に出る学生達にとっても印象に残ったようでした。力強く数々の演奏を披露しながら、学生達に対して真摯に接するその姿から、多方面で活躍する名古屋商科大学の卒業生の御力をあらためて感じた講座でもありました。