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《オンライン授業》具体的な社会事例をもとに倫理的問題について考える

山蔦真之 先生のビジネス倫理の授業では、具体的な事例を通じて、企業活動においてどのような事柄が倫理的問題として取り上げられるべきかを学びます。そして、授業を通して、ビジネスリーダーとなるための倫理的な思考法・批判的視点・コミュニケーション能力を身につけることを目的としています。

第3週目のテーマは労働組合


第3週の今回は「父は父、私は私」というケースを使用しました。主人公は家族を養う立場で、転職活動中に魅力的な求人を見つけます。高給、手厚い福利厚生…とても素晴らしい労働環境が用意されているようです。しかし、社員となるためには労働組合に入らないという誓約書を書かなければなりません。主人公はその誓約書にサインすることが気がかりです。なぜなら彼の父親は労働組合に入っており、それによって主人公は様々な恩恵を受けてきたからです。そして、労働組合の活動によって、労働環境の改善、賃金の上昇といった形で職場が働きやすくなってきたことを父から繰り返し聞かされてきました。また、彼は地域の労働組合が彼を始め地域の住民にも恵みを与えていることを実感もしています。
授業ではこのように、学生自身が主人公の立場だったらどのような行動をとるのかということを考え、学んでいきます。( ケーススタディ


労働組合とは…?
労働組合とは労働環境の向上と保護(例:週当たりの労働時間の規制)を目的として労働者により結成された組織のことです。労働組合の結成は憲法にも定められている労働者の権利です。

学生の意見は

「あなたが主人公だった場合企業へ入社するか、労働組合に入るか」という質問に対して学生たちからは以下の意見がでました。

  • 主人公には家族がいるため、誓約書にサインをして早めに会社で働くべきだと思う。
  • 労働組合の恩恵を受けてきた父と地域の人に義理を立てるために労働組合に入った方が良い。
  • 労働者への権利は絶対に必要だから労働組合が良い。

学生にはまだ社会人としての経験がなく、労働組合というテーマは少し想像しづらく、難しいテーマだったかもしれません。それにも関わらず、先生が当てきれないほどたくさんの学生が挙手をして、それぞれの意見を発表している様子が伺えました。