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BSc in Commerce

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《講義レポート》瀧野 一洋先生の「ファイナンス」

資金調達について学ぶ

近年の低金利下にも関わらず企業の資金調達が株式や債券の発行(直接金融)へシフトしつつある今、大企業のみならず多くの企業にとって最適な資金調達手段を得ることが重要な問題となっています。本講義では、この問題に対してコーポレート・ファイナンス論を用いてその方策を議論していきます。企業の資金調達と企業(事業)価値に関する専門的知識の修得と、ディスカッション形式での講義スタイルを採用することにより、企業の資金調達というテーマで、実践的思考力の育成を図ります。

経営者と株主の視点から行う意思決定



今回の講義では、経営者と株主の立場に立ち、3年間事業を行うことを考えた場合、どちらの事業が儲かるのか、どちらの株式に投資をすれば儲かるのかを議論しました。
経営者の立場の場合、事業Aと事業Bのどちらを選択するのか意思決定を行う際には、さまざまな意見が飛び交いました。
・事業A・・・「支払い利息が少ないため、借入額が少ない」、「費用が少ないから」
・事業B・・・「営業利益が大きいため」
営業利益だけを見ると、事業Aが3年間で2,200億円になるのに対して、事業Bは2,400億円になります。
また、最終利益について考えると、事業Aが3年間で2,040億円、事業Bが1,950億円です。このように視点を変えると意見が異なることがわかります。
次に株主の立場に立った場合の意思決定では、企業Aを選ぶ学生が多かったです。
なぜかというと、企業Aの方がBよりも最終利益が大きくなるためです。
以上のディスカッションを終えた後に、意思決定をする際には経営者ではなく、株主の立場に立ち、投資案件を考えた方が安全に資金調達できる。という結論に至りました。
本講義では、少人数でグループ・ディスカッションを行うことにより、教室単位でディスカッションを行う前に、個人の意見の質を上げています。そのため一つひとつ、深い議論が行われていました。