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《授業レポート》アクティブラーニングで学ぶ山岡 隆志先生の「製品戦略論」

「社会にでてから実務で役立つマーケティング」



 山岡先生の「製品戦略論」の授業では、概念の意味や定義を正確に把握し、その存在理由を腑に落ちるレベルまで理解していきます。多くの方は、0を20にする勉強を好んでやりがちですが、それでは使える知識にはなりません。80を100にする勉強をするとその概念の本質が理解でき、運用できるようになります。様々な多くの企業ケースを高速にテンポ良く発言を引き出していくところが、山岡先生の授業の特徴です。この多様なケースから基礎的な重要な概念が何十回となく繰り返しでてくることになるので、学生は嫌でも深く理解することになります。
 国際学部の受講生も多く、3, 4年生向けの専門の授業ですがマーケティングの事前知識は必要とされません。そのような変な前知識がない素直でやる気がある学生の方が優秀で良い成績を取る授業です。山岡先生は長い目で見ていらっしゃり、学生たちが卒業して社会人になって3~5年後に役立つ、実務で使えるスキルを習得できる授業を運営されています。実際に卒業して数年経った学生から、山岡先生の授業が大学で受けた授業の中で、今の仕事に役立っているとお礼のメールが来ることもあるそうです。先生の授業では、コールドコールという、先生から学生を指名し発言させるシステムがあります。学生たちは常に緊張感を持ちながらも、積極的に自分の意見を述べています。よって、ケース予習のための事前レポートは課せられることはありません。それでも、学生たちはいつでも自分の考えを答えることができるよう、徹底した予習を欠くことはありません。

「多様なケースで基礎理論の理解を深める」


 今回のケースは、小商圏型ドラッグストアである「コスモス薬品」です。コスモス薬品は通常のドラッグストアとは違い、セール、チラシ、ポイント制がありません。また、都会ではなく地方に多店舗展開されており、商品数も多くないのが特徴です。グループワークを行った後、クラスディスカッションに移ります。コスモス薬品と通常のドラッグストアとの違いや、コスモス薬品のマーケティングミックス、ターゲット、ポジショニングなどについて議論が交わされました。そして、忙しい主婦がターゲティングされており、店まで5分で行けて、10分で買い物が終わる時間価値のポジショニングである理解に進みます。これが、競合のドラッグストアとは差別化された独自のポジショニングであるコスモス薬品のマーケティング戦略の本質を学びます。
 学生の中には自主的に動いて、実際の企業で勤めるマーケティング部の方に授業で学んだ内容は実際どうなのか確認して、実際教えてもらった通りだったと発表する生徒もいました。山岡先生の授業が実践的な内容であるため、学生が熱心に学習する姿がそこにありました。
 山岡先生はオンライン授業のために様々な工夫をされています。学生たちの顔を写すディスプレイは見やすい位置に軽々動かせることできるように、ディスプレイには可動式のアームが取り付けられており、iPadを有線LANに繋げて板書を学生たちにリアルタイムで共有されていました。板書で書かれたものはその日のうちに学生に共有されます。手をあげている学生を3画面スクロールして瞬時にあてられ、手元の紙で管理されている成績や発言回数を示した用紙に書き込まれて、またすぐに次の学生にテンポ良くあてられていました。そのスピード感には驚きました。既存の対面での授業が行えない中、先生側も学生側も工夫してオンラインでの授業に臨んでいる姿が印象的でした。