同じゼミの伊藤さんと時を同じくしてアルペンにて有給のインターンシップに参加してきた河井さん（商学部・マーケティング学科3年生）。マーケティングについて半年間講義を受けてからの参加だったので、大学で学んできたことを実践できるという点でも貴重な機会となりました。今回参加するまではインターンシップとは、指示を受けてその作業をする人員になるというイメージでしたが、それが全く変わったそうです。SNSを多用する世代だからこそできた提案がいくつもあり、とてもやりがいのある1ヶ月間になったという河井さん。社会人経験が豊富な方々に提案をするには勇気がいりますが、自ら行った調査を元にしっかりとそれができたのも貴重な経験になりました。

若年層の消費者はデザイン性を重視

1ヶ月間のインターンシップでは様々な経験をさせていただきましたが、特に私が力を入れて取り組ませていただいたのが、カスタマージャーニーを使った調査でした。カスタマージャーニーとは人々の行動、思考、感情を時系列にしてまとめたもので、マーケティングを行う上で欠かせない調査です。今回、テーマは自分で決めることができたので、バスケットボールをする人がグッズを揃える上でどのようにしてお店選びをするのかを考えてみることにしました。この調査の前に、実際にアルペンの店舗を見学し、バスケットボールに関するグッズがいくつか売られているのを知っていたため、アルペンはバスケットボールをする人がグッズを購入する上で選択肢に入るのかを調べてみたくなったためです。

家族や友人にバスケットボールをする人達がいたので調査対象者には困りませんでした。今回のカスタマージャーニーではただ質問に答えてもらうのではなく、対象者にインタビューをして、回答内容についてより深堀りすることで必要な情報を引き出そうとしました。そこで得られたのがデザイン性の高いグッズを購入する際はアルペンよりは専門店に行くという情報でした。一方でお値打ちに品質の良い物が購入できるという点でデザイン性にこだわらないもの、例えばジャージやボールなどサブとしての要素が強い物はアルペンで購入するということでした。アルペンの方に、若者の意見を聞く機会が無いため、貴重なデータが得られたと言っていただき、微力ながら力になれたことを嬉しく思いました。

SNSにも若者のデザイン性重視の傾向あり

カスタマージャーニーを行ったことで、若者はデザイン性を重視する傾向が強いということがわかりました。任せていただいたツイッターの投稿についても、同じような傾向があるのではないかと仮定し、自分なりに工夫しました。アルペンのツイッター記事は広告の要素が強く、お値打ちであることは伝わるものの、「なんとなく見てみよう」という通りすがりの閲覧者の目を引いていないように感じました。そこで、おしゃれな写真を投稿することでユーザーがどのような反応をするのか数値を取ることにしました。その結果、意外なことに最初の閲覧数は従来のセールの広告の方が多かったものの、じっくり中を見たユーザーの割合が上がりました。

SNSの使い方は世代によって異なりますが、これまでの自分のSNSの使い方からしても、インターンシップで作業した結果から見ても、若者はSNSを娯楽として使用している傾向が強いと思いました。企業は広告の打ち出し場所としてSNSに期待を寄せていますが、若者にとっては広告を見る場ではなく「何か面白い物はないか」という観点で眺める暇つぶしの要素が強いのではないでしょうか。そしてSNSで何気なく目に止まったグッズに興味を持ち、そこから本格的にインターネットで情報収集をするという流れが一般的ではないかと思います。ちなみに私はアルペンのブランドIGNIOのコンセプトがおしゃれで好きです。

将来はWebマーケティングに携わりたい

インターンシップでSNSの分析を細かく経験させていただき、ますますWebマーケティングに興味を持つようになりました。経営戦略が大切なのと同様に、企業が消費者からどのように受け入れてもらうかも大切です。そして、それにWebマーケティングは一役買うと考えます。就職については地元岐阜県と東京などの都会の両方で検討しています。それは、地方には地方の、都心には都心の広告の流行らせ方があると思うからです。属性、年齢、性別だけでなく、地域や文化、慣習により広告の打ち出しは異なってきます。Web広告であれば工夫した結果がすぐにわかるため、トライアンドエラーを気軽にできることが面白いと思います。今回、非常に貴重な機会を与えてくださったアルペンの方々、ご紹介をくださったゼミの山岡先生に感謝しています。

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同じく、アルペンでインターンシップシップを行なった伊藤さんの記事もご覧ください。