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商学部のマーケティング・インターンシップ体験記Vol.10〜小野先生の場合、マーケティングインターンシップにかける想い

#就業体験 #商学部 #セミナー #小野 #マーケティング

2019年、商学部に所属する学生にマーケティング・インターンシップの機会を提供してきた小野裕二教授(以下小野先生)。小野先生は名古屋商科大学大学院でもセミナーを受け持っていらっしゃいます。社会人向け大学院であることからセミナー生は経営者や企業役員など、経営についての課題を抱えている層です。その課題解決に向けて大学院生が所属する企業に学部生をインターンシップ生として送り、就業経験も積ませていただくというのが、小野先生が発案されたマーケティング・インターンシップです。これまで9回にわたりご紹介してきたマーケティング・インターンシップ。10回目の今回は、小野先生にこのインターンシップにかける想いをお話いただきました。


2019年、マーケティングインターンシップに関わった皆様、お疲れ様でした!


小野先生がマーケティングのインターンシップにこだわる理由とは

名古屋商科大学は、インターンシップ(就業体験)のプログラムが、他大学と比べて抜きん出て、充実しています。それに加えて、商科大学の看板学部として、商学部ならではの「実践的な学び」を提供したいとの想いで、「商学部独自のインターンシップ先」を開拓してきました。商学部では、マーケティングがご専門の山岡隆志先生をはじめとして、先生方が、色々と創意工夫されて、独自のインターンシップを手がけていらっしゃいます。そのため、名古屋商科大学の商学部に所属する学生は、本学が有するインターンシップに加えて、商学部独自のインターンシップに参加することも可能になりました。この独自のインターンシップは、全員に課せられるものではなく、希望する学生に対して厳正なる選考の結果、その機会が提供されます。選考は学生と企業のマッチングを大切に行っています。商学部のインターンシップですから、内容は、商学部で学べるマーケティングや会計ファイナンスの専門性を活かしたもの、つまり「マーケティング・インターンシップ」や「会計ファイナンス・インターンシップ」になります。アルバイトのような単純作業ではなく、マーケティングや会計ファイナンスなどの実務を経験できます。これらの経験をすることで就職活動の際にアピールできる職歴となります。商学部独自のインターンシップには、学生に対して「報酬」が支払われるインターンシップも含まれています。「学生ならではの視点」や、マーケティングなどの「専門知識」を提供することで、企業に貢献することが期待されているからです。報酬があるからこそそれに見合った成果を期待されるため、学生もより必死で取り組みます。その取り組みの中には授業で学んだ専門性を発揮できる楽しさもあります。期間は長いもので3ヶ月と、長期間にわたります。

このように本学の商学部では、「キャンパスでの専門的な学び」と、「企業の現場でのインターンシップ」を結びつけて、4年間、実践的な学びを経験できます。机上の空論に終始するのではなく、学んだことをビジネスの現場で実践し、様々な人に出会い、成功や失敗も含めてあらゆる実務経験を積んでいきます。その中で、また新たな課題を見出し、さらなる学びを追求していくことで、「学びの好循環」が起こります。商学部は今後も、学生達が、本気になって取り組み、充実感・達成感を得ながら成長できる環境をより一層整えるべく、努力を続けていきたいと思っています。それこそが社会に貢献できる人財を育てるという我々の願いです。最近も商学部に所属している3年生がマーケティング・インターンシップを経験してきました。実際に私が取材をしてきましたのでぜひ、最後までお読みください。

名古屋キャンパス商学部の野竹内さんの場合


黒壁スクエアをより魅力溢れる観光地にするために行った施作とは


野竹内さん(商学部会計ファイナンス学科3年生)はアクティブラーニングとケーススタディーを中心とした手法で学ぶ名古屋キャンパスに所属しています。日進キャンパスの学生と比較するとケーススタディーを多く経験していることからインターンシップで即戦力として活躍できたのではと推測しましたが、そうとは言えなかったようです。

野竹内さんが行ったのは、黒壁スクエアをより活気溢れる観光地にするための企画を考えるインターンシップでした。黒壁スクエアを散策し、自身が感じた印象やインターネットの情報からある仮説を考えました。「黒壁スクエアを訪れる若者と、出店している企業が持つ黒壁スクエアのそれぞれの印象は異なるのではないか。」その仮説を元にアンケートを作成し、黒壁スクエアとその近辺のサービスエリアにて配布しました。アンケートの質問項目の作成には苦労しました。後ほど企業に結果報告をするためにはデータをグラフ化し、わかりやすくすることは想定できたのに、そこまで気が回らなかったのは反省点でした。工夫したのは、アンケートに自由記載の項目を増やすと回答者が面倒になり、まともな回答が得られない可能性があると考え選択式の質問を増やし、気軽に回答してもらえるようにしたことでした。

アンケートの結果は野竹内さんの予想通り、観光客と出店企業が黒壁スクエアに持つ印象と売りだと考える点が異なっていました。企業側は「古い街並とガラス細工が売り」と考えているのに対し、アンケート結果から観光客、特に若者は黒壁スクエアを「食べ歩きができるところが魅力」ということがわかりました。

誰もが理解し、納得できるように説明する難しさを実感

客観的なデータを元に課題を見つけ出すことができたにも関わらず、このデータをどのように使えば黒壁スクエアの出店企業にご理解いただけるか考えるのが野竹内さんにとって課題だったと言います。名古屋キャンパスの授業で先生や学生に理解してもらうより難しかったのは、説明の対象者は年齢も持っている知識も考え方もバラバラであるという点でした。黒壁スクエアをより良くしたいという共通認識がある一方で、現状維持を望む人、これまでの黒壁スクエアのイメージを変えることに不安を感じる人、そもそもアンケートの結果を鵜呑みにして良いのか疑心暗鬼になる人など様々です。説明対象者の属性を把握し、よりわかりやすく、納得してもらいやすいように説明する方法を必死に考えた経験は社会に出てからも通用するのではないかと野竹内さんは考えています。

野竹内さんは、私が前述したようにまさに「キャンパスでの専門的な学び」と、「企業の現場でのインターンシップ」を結びつけて実践的な学びを経験してくることができました。今後もこのような質の高い学びを得る学生を増やすことで、社会に通用する人財を一人でも多く輩出していくことが私どもの使命だと感じております。


これまでの商学部のお知らせも併せてご覧ください。