ベトナムの首都ハノイでの就業体験《25期海外インターンシップ現地レポート》
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第25回の海外インターンシップも本日が最終日となりました。今回製造メーカーやIT企業、日本語学校など最も多くの受入企業に学生を派遣しているベトナムの首都ハノイの地において、コンサルティング企業と製造メ...

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International Internship
マレーシア
吉川さん(国際学部・英語学科4年)
海外インターンシップ(通称CAPI)は2度目の吉川さん(国際学部・英語学科4年)。参加を決めたのは4年生の夏。就職活動真っ只中でのことでした。まだ就職先が決まっていない不安もありましたが、長期の海外インターンシップに参加することが履歴書に書ける職歴になると考えて決めました。結果的に、めでたく就職先を決めてから参加することができました。最初のCAPIは2年生の冬、タイの日系企業にて日本人向けの観光記事の作成に携わり、取材をして内容をまとめる業務を行いました。海外で働くという初めての経験は大きな失敗もなく終始楽しむことができました。一方で、2度目のインターンシップは営業電話を英語でかけることに苦戦したり、寮のルームメイトとの文化の違いに悩んだりと楽しいだけでは済まされない面が多々ありました。これらの苦い経験から、吉川さんは自身の当たり前を見直し、違いを受け入れることに前向きになれたようです。
4年生の夏と言えば就職活動がひと段落しているか、そうでなければ積極的に就職活動を行わなければならない大切な時期です。特に名古屋商科大学は就職サポートに力を入れており、私も熱心に就職活動をしていましたが、まだ結果が出ていなかったため悩むこともありました。CAPIの申し込みが開始されたのもちょうどその時期でした。「日本でやるべきことはやっているんだから、これに海外でのインターンシップ経験を加えて最高の履歴書を完成させよう。」そんな風に考えて申し込みました。もし卒業までに就職が決まらなくても2ヶ月間海外でインターンシップを経験してきたことがプラスに働くのではないかという期待もありました。しかし幸運にもインターンシップに行く前に就職先を決めることができました。
最初のインターンシップはタイで2週間。オフィスに出向かずに宿泊先のホテルにてインターネットで資料集めをしたり、取材したい場所を訪れたりしてその報告をするという自由なスタイルでした。一方で今回はマレーシアに2ヶ月間。オフィスにて終日勤務しました。私がイメージしたまさにオフィスワークです。インターンシップ先は日系の旅行会社ですが、業務は旅行に留まらず多岐に渡りました。一番印象に残ったのは現地法人と、とある日本企業のビジネスを繋げるべく営業電話をかける業務でした。電話は最初から最後まで全て英語。稀に日本人の方が電話に出ると営業電話をかけているにも関わらずほっとしたほどです。英語の営業トークを自分で考え、社員の方に確認していただきました。電話先のリストは最初に渡されていましたが、それをかけ終えると新たなアプローチ先を自ら探しそこに電話をかけました。ほとんどの企業が興味を持ってくれずそっけない対応でしたが、私が探してきた一社は興味を持ってくださり社員の方に繋げることができました。こちらから営業電話をかけたにも関わらず、「素敵な情報をありがとう。教えてくれて嬉しい!」と言ってくださり温かい気持ちになりました。この業務の難しさは営業電話というただでさえ難易度の高い業務であるにも関わらず、それを全て英語で行わなければならないことです。そして、私が学んできた欧米スタイルの英語が通じない問題も発生しました。むしろ簡単な単語で片言の状態で話した方が伝わったように思います。
慣れない業務に対応するのに日々精一杯な中、マレーシア人の同僚の温かさに度々救われました。例えば隣の席のマレーシア人の女性とは雑談をするまでの仲になりました。マレーシアの伝統のお菓子をくださったり、他のマレーシア人の同僚と仲良くなるために「お兄ちゃんという愛称で呼びかけると喜んでもらえるよ。」というアドバイスをくださったりと気にかけていただきました。お陰で自然と職場に溶け込める環境ができ、日々職場を訪れるのが楽しくなりました。私が逆の立場になったら新しく来た人に積極的に声をかけ、相手を安心させてあげられる存在になりたいと思いました。
任されていた業務には常に全力投球。予想以上に業務が早く終わってしまうことがありました。さて次は何をやろうと周りを見渡しても誰かが声をかけてくれるわけでもありません。迷惑になるかもしれないけれど、勇気を出して声をかけました。そうすると微力ながらもできることは必ずありました。しかし一生懸命取り組んでも報われない経験もしました。私にとっては業務量の多い作業を任され張り切ったものの期日までに終わりそうもありません。毎日血眼になりながら全力で進めますが、期日最終日には残業をするまでになりました。やっと終えて担当者の方にお持ちしたところ「まだ残っていたんだね。」と一言。どうやら同じ業務を任されていた他のインターンシップ生は間に合わないと伝え早々に帰宅していたということでした。努力したことが必ずしも評価されるわけではないこと、そんな状況でも子供のようにむくれてしまうのではなく、間に合わなかったという結果にフォーカスをすることを学びました。本当は言いたいことがたくさんありましたがそれを飲み込み「お疲れ様でした。」と言えた私は少し社会人に近づけたような気がしました。
インターンシップ先の旅行会社が企画するオプショナルツアーに参加。ピンクモスクにて。
滞在中の2ヶ月間は現地のある大学の寮をお借りして生活していました。ルームメイトはマレーシア人でした。彼女は暑がりで部屋の空調をすぐに下げてしまいます。あるときは部屋の温度が19度に設定されてしまい極寒に震え上がったこともありました。最初の頃は温度調節について交渉してみましたが、そのうち無言で部屋の温度を上げ下げする攻防を繰り広げるようになってしまいました。最初の1,2週間は部屋が寒くて十分な睡眠が取れずに疲れていました。他にも日本ならばもっと快適な環境が用意されていたのかもしれないのにと思うことはありましたが、ここは異国の地、マレーシアです。ある程度仕方がないと割り切ることで乗り越えてきました。思えば以前のインターンシップ先のタイでも日本で生活していた自分からすると理不尽だと思う出来事はありました。しかしその都度怒りを露わにしていたのでは自身が疲弊してしまいます。多少のことは仕方がない。どうしようもないこともあると割り切って過ごすようになると寮での生活も楽になってきました。せっかくなのでルームメイトと親しくなれればよかったのですが、それは最後まで叶いませんでした。
大変なことの方が多かった今回のインターンシップ。それでも参加してよかったと思います。それは私自身が大きく成長できたからです。インターンシップ中は不安になることが多くあり、いちいち一つのことについて悩んでいる余裕がありませんでした。そうすると不思議なことに、気持ちが楽になりました。インターンシップに参加する前は怒りっぽい性格でしたが、マレーシアの人達と一緒にいたせいかおおらかになれた気がします。そして帰国後もその気持ちを持ったまま今に至ります。用意された環境で最大限努力すること、どうしようもないことは横に置いておいて悩まないこと、それらができるようになり許容範囲が広くなりました。社会人になって慣れない環境、知らない人達に囲まれて戸惑ったときはあの日のインターンシップを思い出し、マイペースに行こうと思います。
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本学ではASEAN諸国、インドにてインターンシップ経験ができる海外インターンシップ、通称CAPI(Career Advancement Program)を実施しています。こちらのページも併せてご覧ください。