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第16回海外インターンシップ 『参加者の声』 第2弾〜タイのビジネスホテルで消極的な自分を克服!

国旗

タイ

上田さん(経営学部・経営情報学科2年)

タイの日系ビジネスホテルにて接客に関わる幾つかの業務を経験してきた上田さん(経営学部・経営情報学科2年)。日本のアルバイト先でもサービス業に従事しています。今回海外インターンシップ(通称CAPI)でサービス業を選んだのは日本でサービス業に従事する人の意識と海外の場合との違いを比較したいと考えたからです。タイでは出会う人達が皆、穏やかな国民性を持ち合わせている一方で仕事になると、意外とお客様に対しての気遣いが行き届いていない部分があると感じることもありました。CAPIに参加することで消極的な自分から抜け出すことができたと話してくれた上田さん。3週間のインターンシップでどのような出来事があり、上田さんが成長するきっかけになったのでしょうか。


CAPIへの参加は入学当初から決めていた


本学に入学を決めたのはグローバルな環境があるからです。海外プログラムは入学前から調べていて、目的に合わせて色々と選べるところが魅力的だと感じます。国際ボランティア、短期留学など様々なプログラムがある中で、海外インターンシップ(通称CAPI)を選んだ理由は海外で就業経験が積めるという珍しい体験ができるからです。家族とも相談して、CAPIへの参加は時間がたっぷりと取れる1年生のうちにしておいて、2、3年生は以前から興味を持っていたプログラミングの勉強に充て、4年生になったら就職活動に時間を費やそうと計画を立てています。

CAPIでは参加を希望する国や業種を申請することができます。アルバイト先がサービス業だったので身近であるということ、さらには私が人見知りをする性格であることからそれを改善したいという思いもあり、サービス業で申請を出しました。


ハウスキーピング業務で最初のカルチャーショックを受ける


共に働いたハウスキーピングのスタッフと。

日本でサービス業に従事していた私が一番興味を持ったのはタイのサービス業に従事する人達はどのような意識を持って仕事に取り組んでいるかということでした。そこでまず衝撃を受けたのは、部屋の清掃業務(ハウスキーピング)を任された初日のことでした。集合時間になっても一緒に働くスタッフが現れません。数十分遅刻して現れて業務を開始しましたが、やはり間に合いそうもありません。さすがにお客様のチェックインの時間をずらすわけにはいかないのでどうするのかと思っているとマネージャーが現れてテキパキと指示を出し、結果的に間に合わせることができました。これまでもこのような調子で何とかなっていたのでしょうか。緊張感のある出来事でした。

ハウスキーピングを担当するスタッフは簡単な英語しか通じないため、業務中は基本的にジェスチャーや擬音語、お互いの表情を読み取るなどの工夫で乗り切りました。大きなシーツを二人がかりで綺麗にベッドに敷く際は視線を合わせ「一斉の!」で行いました。会話できない分お互いをよく観察する必要があるためこの業務によって一緒に働くメンバーに親近感が湧きました。休憩時間にはお互いの家族の話をしたり、女性のスタッフとは体型を保つためにどのような工夫をしているかなどプライベートな話もすることができました。もちろんその際も言葉はあまり通じないので簡単な英語と後は想像力で補いました。言葉が通じないもどかしさがある一方で、言葉に頼らないコミュニケーションを知りました。

フロント業務では持ち前の笑顔を発揮!

フロント業務は最も楽しんで取り組むことができました。常連のお客様であっても、新規のお客様であっても顔見知りのように接しているスタッフを見て、この方法は帰国後も試してみたいと思いました。日本だと丁寧に接するあまりお客様に対してビジネスライクになってしまう部分もあるのではないでしょうか。そうした学びを得た一方で、私からアドバイスをさせていただくこともありました。例えば、お客様がフロントに近づいてきてもよそ事をしているスタッフがいた際は「お客様が来たらすぐに対応した方が感じが良くなるよ。」と伝えたり、フロントで使われていた「おかえりなさい」という表現も「おかえりなさいませ」とした方が丁寧であることも教えました。皆さん新入りの私の言うことでも受け止めてくださり、早速実行してくれました。

ホテル内にある日本料理屋でも業務を担当しました。そちらでは接客方法などの指導が予めあるわけでもなく、オーダーを取り、料理をミスなく運ぶことに集中していれば良いという印象を受けました。飲食店でアルバイトをしていた私からするとお客様へのサービスに物足りなさを感じました。私はお客様に笑顔で接することや、お客様に背中を向けないようにするなど、料理の味には関係のないことでもおもてなしの一環として普段行なっていただけに少しショックを受けました。私には笑顔のサービスが染み付いてしまっているので私だけでも笑顔で接客をと思い、マスクで口元が見えなくても目元だけでも笑って見えるようにしたり、丁寧な接客を心がけました。しかしお客様がこちらのホテルのサービスに慣れていることも考慮し、驚かれないように普段よりは笑顔を控えめに、サービスを控えめにしました。郷に入っては郷に従えということで、こちらのスタッフの接客については意見することはできませんでした。


CAPIで得られたこと、これから活かしていきたいこと


普段の私を知っている人がいない場所だからこそ、普段とは違って積極的に人と関わって行こうという気持ちでいましたが、帰国してからもその気持ちは変わっていません。以前は知らない人に話しかけるのが苦手で、お店の人に商品の場所を聞くのも恥ずかしかったのに、今ではアルバイト先の新規のお客様にも常連の方のように接することができ、笑顔でこちらのペースに巻き込むこともできていると思います。また、消費者としても意識が変わり、多少待たされたり、横柄な態度を取られたとしても「タイのあの出来事に比べれば大したことない」と思えるようになりました。他人に規律を守って動くように要求すれば、それは自分にも跳ね返ってきます。他人を許すことで自分も許される。そんな関係が日本でも広がれば良いと思います。

実は将来ITエンジニアになりたいと考えています。きっかけは離れて住む祖父母がインターネットで簡単に買い物ができるようになればと思ったことです。新型コロナウィルスの影響により、店頭での買い物すら控えなければならない中、インターネットが利用できない年配者はどうしても店に行くリスクを冒さなければなりません。サービス業でお客様を笑顔にしてきた経験を元に、今度は誰もが使いやすいシステムを作ることで消費者となるお年寄りを笑顔にしたい。今はそんな気持ちでITエンジニアを目指しています。

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本学ではASEAN諸国、インドにてインターンシップ経験ができる海外インターンシップ、通称CAPI(Career Advancement Program Internship)を2-4週間の短期と、3ヶ月に渡る長期にて実施しています。こちらのページも併せてご覧ください。